MySQL Fabric検証シリーズ(今命名)第2弾。
アーキテクチャがわかったところで、実際に使ってみよう!
ということで、インストールしてみた。
先に書いてしまうが、今回の記事ではMySQL Fabricを使うところまでは掲載していない。
MySQLに熟練している人であれば、見るところはインストール要件とインストールパッケージ程度と思われるので、
この記事はさっと流して次のUCO-Tech(MySQL Fabric基本設定編)を読んで頂いて構わない。
MySQLのインストールに自信がない方は是非読んでみてほしい。
また、ここに記載している操作は、Linuxを利用した経験のある人なら問題なく実行できると思われるため、
わざわざ実行結果を載せたりはしていない。
もし詰まるようであれば、公式マニュアルを見たりググったりしながら解決してほしい。
ちなみに、私の検証した環境は以下のとおり。
○ ESXi 5.5
○ Cent OS 6.5 : 基本サーバーインストール、追加パッケージなし
○ インストールメディアはyum repositoryに登録済み
なお、オペレーションはすべてrootユーザで実行した。
【MySQL Fabricのインストール要件】
Referenceはこちら
○ MySQL 5.6.10以降であること GTIDを使用しなければならないことから5.6以降であることが必須。 GAは5.6.10からなので、事実上5.6であればOK。 ○ Python 2.6以降がインストールされていること MySQL UtilitiesはPythonスクリプトであるため。 ○ Connector/Python 1.2.1以降がインストールされていること 同上。
ほか、アーキテクチャ上、最小構成でサーバが3台必要である点にも注意。
ただし、バッキングストアはAPと同居しても多くのケースで問題ないと思われる。
リファレンスはこちら。
【インストール手順】
要はMySQLをインストールして、プラスmysql-connector-python、mysql-utilitiesをインストールする、
ということ。
○ MySQL Serverインストール
この手順はバッキングストアでも監視対象のMySQLでも全く同じである。
MySQLのプログラムは
# rpm -Uvh MySQL-shared-compat-5.6.25-1.el6.x86_64.rpm # rpm -Uvh MySQL-client-5.6.25-1.el6.x86_64.rpm # rpm -Uvh MySQL-server-5.6.25-1.el6.x86_64.rpm # rpm -Uvh mysql-connector-python-2.0.4-1.el6.noarch.rpm # rpm -Uvh mysql-utilities-1.5.4-1.el6.noarch.rpm
で入る。
パッケージは公式ページからダウンロードする。
インストール後、/root/配下に.mysql_secretファイルが生成されているので、
# cat /root/.mysql_secret
を実行すると、デフォルトインストール時のランダム生成パスワードが表示されるのでメモしておく。
※この仕様についてはたしか5.7からはエラーログファイルにパスワードが記録されるようになった、
と聞いたことがある。5.7以降を利用する場合は注意。
MySQLの起動前に初期化パラメータファイルを置いておく。
# vi /etc/my.cnf
MySQL Fabricを利用するために最低限必要な設定は以下。
[mysqld] gtid_mode=ON log_slave_updates enforce_gtid_consistency log_bin master-info-repository=TABLE server_id=1
server_idについては、各サーバで異なる値にしておくこと。
ちなみに、これらはGTIDの利用条件であって、
MySQL Fabricだからこそ、というわけではない。
MySQLを起動する。
# service mysql start
起動したらMySQLに接続してパスワードを変更する。
# mysql -uroot -p (先ほどメモしたパスワードを入力) mysql> set password for 'root'@'localhost'=password('新規パスワード'); mysql> exit
これでMySQLが利用できるようになった。
最小構成でも3台サーバが必要である点に注意。
もちろん、検証であれば1台にまとめて作ってしまってもよい。
私の環境では、
192.168.2.213~192.168.2.219の7台にインストールした。
MySQL Fabricサーバ1台、グローバルグループ2台、非グローバルグループ×2つ×2台
という目論見。
今回の記事はここまで。
次回以降、MySQL Fabricの設定、オペレーション方法等を掲載する予定。
=====MySQL Fabric検証シリーズ=====
第1弾:UCO-Tech(MySQL Fabricアーキテクチャ編)
第2弾:UCO-Tech(MySQL Fabricインストール&検証準備編)
第3弾:UCO-Tech(MySQL Fabric基本設定編)
第4弾:UCO-Tech(MySQL Fabric死活監視編)
第5弾:UCO-Tech(MySQL Fabricデータシャーディング編)
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